浄土真宗法事法要に使う和ろうそく一覧 色は?形は?
浄土真宗の法要に使う和ろうそくには4種類の色(白、朱、銀、金)があり場面によって使い分ける必要があります。一般のご家庭で法要を勤める際は白か赤を使うことが多いですが、使う場面や意味合いを紹介したいと思います。
※色んな表記の仕方がありますが、朱ろうそくは赤ろうそくに統一して表記します。
まず最初に和ろうそくの形について
浄土真宗では和ろうそくは棒型ではなく主にイカリ型を使います。先が太く根元の方が細くなっている形です。碇型と表記したりもします。
年忌法要(年回法要)
本願寺派(西本願寺)は三回忌まで白、七回忌以降は赤
大谷派(東本願寺)は四十九日を過ぎたら赤(百か日法要から赤)
法事に赤い和ろうそくを使う理由は「故人の命日をご縁に親戚縁者が阿弥陀様の前に集まり、お念仏の教えを味わうことが出来る。これはとても喜ばしいことではないか!」という意味だと言われています。(慶事のような意味合い)
家族が亡くなった後、白い和ローソクを使う期間は喪に服するというよりもグリーフワーク(大切な人を亡くした悲しみを乗り越える)の期間と考えます。
お盆、年末の法要
白(または普通の洋蝋燭で代用される場合もあり)
年忌、報恩講以外の一般法要は白を使うことが多いようです。
永代経法要
主にお寺で勤められますが白が多いようです。
報恩講
赤ろうそく
お念仏の教えを私達に示して下さった親鸞聖人の遺徳に感謝する法要。要は親鸞聖人の法事です。ろうそくに色をつけ始めたのは江戸時代中頃といわれ、このようなきれいなろうそくは大事な報恩講に使おうという取り決めができたそうです。その後その他の慶事の法要にも使われるようになりました。ご本尊である阿弥陀様をお家にお迎えする入仏法要も赤を使われることが多いようです。
仏前結婚式、慶讃会(住職継職法要)落慶法要(本堂を立て直した時)など
金色の和ろうそく
慶事に赤ローソクを使いますが特別なときに金ローソクを使います。お寺で勤められますので一般の家庭ではほぼ見ることはなさそうです。金蝋(きんろう)とも言われます。
葬儀、中陰
銀色(白で代用されることも多い)
銀蝋(ぎんろう)とも言われ元々白の和ろうそくに銀箔を貼り付けたものです。お寺で葬儀をする場合に使うことが多いですが、そういう時はお寺様側で用意して頂くことが多いので一般の方が購入する機会は少ないと思われます。おうちでの中陰中(七日七日のお参り)は白で代用することが多いです。
月命日のお参りは洋蝋燭を使うことも多いようです。
よく絵が描かれたろうそくや蓮の形のろうそくを見かけますが、法要の際には使いません。使うときはお寺様がいらっしゃらない時に使いましょう(笑)地域的なものもありますので詳しくはお寺とご相談下さい。
参考になれば幸いです。
関連記事
-
-
東本願寺の額装御本尊(スタンドタイプの阿弥陀様)
お仏壇を新調した際 御本尊は本山からお受けしてください。本願寺派(西)、大谷派(東)問わず浄土真宗
-
-
三重県桑名市の桑名別院へ行ってきました
真宗大谷派の別院である桑名別院 三重県桑名市にある桑名別院本統寺。三重県北部にありますが三重では東
-
-
阿弥陀様ってどんな人?
浄土真宗の御本尊として礼拝の対象となる阿弥陀様(阿弥陀如来)とはどんな人でしょうか? そもそも人な
-
-
愛知県岡崎市 真宗大谷派の三河別院へ行ってきました
真宗大谷派の三河別院へ行ってきました いつの間にか前回から1年くらい経過している別院巡り…今回
-
-
お仏壇の掃除 金箔部分をきれいにする方法
年末やお盆はお仏壇の掃除の季節です 年末が近づいてきました。お部屋の大掃除だけではなくお仏壇も大掃
-
-
築地本願寺に行ってきました
築地本願寺へ行ってきました。東京の都心に鎮座するお念仏の教えを広める一大拠点です。建物向かって右側の
-
-
浄土真宗本願寺派の本山 西本願寺にいってきました
浄土真宗本願寺派の本山へ行ってきました。 西本願寺は1591年(天正19年)時の権力者 豊臣秀吉か
-
-
お盆お彼岸のお墓そうじの必需品!墓石専用洗剤”月光”を使ったお墓の磨き方
お盆に向けてのお墓掃除 お墓のお掃除はいつもどうしてますか?周辺の古いお花を捨てて、雑草を抜い
-
-
浄土真宗の御文章(御文)に書いてあるちょっと変ったこと
御文章には何が書いてあるのか? 浄土真宗のお仏壇の脇などに置いてあるこの箱の中の本 何かわかります
-
-
浄土宗と浄土真宗の違いについて 教義お経仏壇など
浄土宗と浄土真宗どう違うのか?浄土宗、浄土真宗ともに南無阿弥陀仏とお念仏をとなえれば必ず極楽浄土に往
- PREV
- 仏具の磨き方 彫物の溝に入った粉を取る方法
- NEXT
- 僧侶、お坊さんの呼び方一覧