お坊さんに聞いた正座でしびれない座り方
法事やお参りの時、お経が長くなるにつれて厳しくなってくるのが正座ですよね。足が痺れていざ立ち上がろうとした際、後ろ向きにすって~ん…みっともないったらありゃしません( ;∀;)
ところで?我々一般の檀信徒なら正座でずっこけたり、身動きが取れなくなったりなんて珍しい場面ではありません。
ですが お坊さんのそういう場面には不思議と遭遇したことがありませんよね?
もしかしてお坊さんは正座で足がしびれない秘法や裏技を知っているのでしょうか?もしくは修行によってしびれなくなったとか?
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お坊さんに足が痺れないのか質問してみました
Q.お坊さんって法事の時に足痺れないの?
A.もちろんしびれるよ?人間だもん。
ただ慣れてるからしびれてないように見えるっていうものはあるよね。
だそうです。
まず正座で足がしびれるメカニズム
正座をすることにより膝や足首に体重がかかります。そして中に通っている神経や血管が圧迫されて血行不良を起こします。
しびれは足に負担がかかってますよ!という身体からの警告のようなものです。
足に血が流れずに滞っているということは 簡単に言えばうまく血を流してやれば しびれを軽減できるということです。
正座は膝や足の関節に負担がかかるわ血行が悪くなるわであまり言い座り方とは言えません。 高齢者は無理は禁物です。
正座についてちょっと余談
余談ですが正座という名称は明治15年発行の「小学女子容儀詳説」というマナー本に初めて登場したと言われてます。
お坊さんがやってるしびれ対策
ここではお坊さんがやっている正座時のしびれ対策をまとめてみました。
お坊さんのしびれ対策①膝に体重を掛けるイメージで背筋を伸ばす
体重を前方にかけることにより足の甲、ふくらはぎへの圧迫を分散させます。
前方に体重を掛けると猫背になりやすいので背筋は意識して伸ばします。
お坊さんのしびれ対策②バレない程度に上体を揺らす
背筋を伸ばし、上半身をゆっくりと不自然じゃない程度の角度で前後に揺らします。
血流が一カ所に留まらないようにする工夫だそうです。対策①との併用技です。
お坊さんのしびれ対策③鈴(りん)を遠くに置き身体を伸ばして打つ
お鈴(りん)などの鳴り物をあらかじめ少し遠くに配置しておき、打つときになるべく手を伸ばして打つ。
その際、膝を少しでも浮かせて血流を促します。笑える努力ですが…
お坊さんのしびれ対策④膝は少し広げ、つま先は後ろで重ねる
膝とふくらはぎにどっかりとお尻を乗せて圧迫しないようにする工夫です。
ゆったりした法衣だと布による締め付けが少ないので有効な技です。
お坊さんのしびれ対策⑤立ち上がる前にしばらくつま先を立てる
読経が終わり退室する寸前につま先を立てることによって足に溜まった血を流して足を回復させます。
あまり長くやるとしびれてフリーズしているのがバレてしまうので注意。
本音は両手でお尻を浮かせたいところですが、かっこ悪いので出来ないそうです。
↑法事の際お坊さんの一挙手一投足注目してみると面白いかもしれません。
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足が痺れない一般人ができる正座対策
お坊さんほど注目されない一般参列者の方がしびれ対策は簡単だといえます。
正座でしびれない方法①座布団から少しだけ足をはみださせる
足首を座布団から出す。足の甲と指先に体重がかかりにくくなり血流が滞りにくくなります。
しかし あまりはみ出させると座布団の前が空いて不自然なので注意してください。
正座でしびれない方法②ズボンの場合なるべくゆったりとしたものにする
ゆったりしたズボンをはくことにより膝関節周辺のしめつけを軽減します。
お坊さんの僧衣の下はワリとゆったり目に作られておりますが、ズボン(とくにジーンズ)は正座したときに足を圧迫しやすい作りになっています。
柔らかくてゆったり目の綿パンなどで正座するといいそうです。
正座でしびれない方法③片方の足にお尻を傾けて時々重心をかえる
お尻を右に傾けたり、左に傾けたり重心の移動をすることによって一箇所に血が溜まるのを防ぎます。後ろから見られるとちょっと不自然な動きです^^;
正座でしびれない方法④つま先を重ねて正座し時々上下を入れ替える
つま先の重心がかかる部分をチェンジすることにより、血流を促します。
頻繁にやると後ろの人の気が散ります^^;先ほどの方法と合わせて行うなら一番後ろに陣取りましょう。
さすがに読経中にお坊さんが足を組み換えたりモゾモゾしたりはできませんので これらは法事に参加している人向けです。
足が痺れないようにこういう便利商品も出ています
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どうしても無理な場合は道具に頼りましょう。お尻の下に敷く低いイスです。一見正座しているように見えますが、足に体重がかからないので足がしびれません。
法事での正座 足は崩していいのか?
故人のために足が痺れても我慢しようという人は多いのではないでしょうか?
主に浄土真宗的解釈となりますが、故人に何かをしてあげたいという心は大変尊いものです。
しかし それをしようとすればするほど浄土真宗の解釈からはかけ離れてしまいます。
まず、正座はツライ=苦行 修行という概念がないのが一つ。そして 故人のために何かをする=追善供養と言えます。
浄土真宗では故人の成仏を願って追善供養をするという考え方はありません。すでにお浄土で仏様となっているからです。
現世で私達ができるのは法事でお念仏の教えをありがたく頂戴することです。
浄土真宗のお寺様にお聞きした結論を言うと、足が悪い方や正座が苦手な方は無理をせず足を崩していただいてかまいませんとのことでした。(無理のない範囲で合掌、礼拝時だけは正座にもどして行って頂きたいそう)
お寺の本堂にはお参り用の背の低い椅子もありますので、そちらをお使いいただいても結構です。
正座が苦になって、おつとめや法話に集中できないなんてことになっては、何のために法要に参加しているのかわからなくなってしまいます。
ただし足はくずしても仏さまに対する気持ちだけはくずさないようにいたしましょう。
とのことでした。
参考になれば幸いです。