ペットのお葬式どうする?浄土真宗編
可愛がっていたペットともいつかは別れる時が訪れます。動物といえども何年も一緒に暮らしていれば家族も同然です。
葬儀も何もせず遺体を保健所へ引き渡して終わりというのは心残りではないでしょうか?
葬儀会館で家族葬のようなお別れ会形式でも行えますが、人間と同様の仏式の葬儀は行えるのでしょうか?浄土真宗のお坊さん(真宗高田派30代男性)に聞いてみました。
いきなり結論ですが
できますというか「やったことがあります」だそうです。
ペットの葬儀を仏式で行うといっても様々な意見があると思いますが
・畜生に人間みたいに葬儀するなんて!
・動物の方が人間よりも心がきれいで仏に近い!葬儀はいらない!
・動物にお経あげても意味わかんないでしょ?
(お経がわからないのは人間も同じです汗)
宗派によっても意見は分かれるかもしれませんが、浄土真宗の教義上は行えます。葬儀で行われる法要の意味が
大事な方の死を機縁としてお念仏の教えを聞き、やがて浄土へと還るわが身を振り返るとともに阿弥陀様への感謝の念を深めるための法要
※機縁はきっかけと言い換えることができます。
つまり亡くなった人のためでなく自分自身を見つめなおす機会ととらえます。追善供養するという意味合いよりも自分の心を整理するという意味の方が近いです。
その機縁というのは何も人間の死だけではありません。大切なペットを失った時、僧侶が「動物だからお経をあげてあげない」なんてことはあり得ないでしょう。
※お釈迦様が人間として生まれる以前の命を生きた説話集(ジャータカ)にも人間の命にも動物の命にも軽重はないという話も出てきます。そもそも仏教自体に人間じゃないからダメという考え方がありません。
おうちで行うペットのお葬式の流れ
ペットの葬儀を行う場所として最も想定されるのはご家庭でしょう。ただ葬儀として決まった流れはありませんので、以下は実際行った流れを一例として紹介します。
通常お通夜は行わず、いわゆる葬儀式だけを仏前(お仏壇の前)で行います。
1.白布で遺体を多いお仏壇の近くに安置する
2.通常のお参りと同じく線香蝋燭に火を灯す
3.僧侶が勤行をする(短い讃仏偈をお勤めしたそうです)
4.僧侶の勤行中に遺族が焼香する
5.終わったら一同でお念仏
※お仏飯、お花、お供えなどもご用意ください。
お仏壇がなくても阿弥陀様のお姿か六字名号の掛け軸があれば法要は可能です。遺体の近くに台などを用意してその上に掛け軸を奉献しましょう。
また葬儀会館でも行える場所もあるようですが、結構費用が掛かるのでおすすめはしません。(上記のお坊さん談)
慣れ親しんだおうちで最後の別れをするのはご家族にとっても意味のある事です。
浄土真宗ペットの葬儀 最後に
浄土真宗の盛んな北陸のある地方にはこういう言葉もあります。
猫が死んでも三部経
三部経=浄土三部経(無量寿経、観無量寿経、阿弥陀経 全部お勤めすると大変長い)
これは大げさな例えですが 現代のようなペットブームになる前から動物のお葬式は行われていたのではないでしょうか?
その後、葬儀が終わったら遺体はどうするべきなのでしょうか?次回紹介したいと思います。
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