お仏壇の中にお位牌がいっぱい
お仏壇の中にお位牌がいっぱいでお供えもできないし、これ以上置く場所がない。お仏壇がこういう風になっているご家庭ありませんか?
お仏壇内部で溢れてしまっているお位牌をどうしたらいいのか?また繰り出し位牌(戒名の板が何枚も入る位牌)のことも説明します。
よく見ると亡くなった年月日が嘉永二年(1848年)とか…ペリー来航よりも前のお位牌があったりします。
位牌の処分何名分も戒名札が入る繰出し位牌にまとめる
上記のような状態になる前に繰り出し位牌と呼ばれる位牌を用意する方法があります。
浄土真宗では本来お位牌は用いませんが、地域的な習慣としてこの繰出し位牌(くりだしいはい)を用いる地域もあります。
扉がついていて、何名分も戒名が書かれた板を収めることができる繰り出し位牌ですが、それもいずれは戒名の書かれた木札がいっぱいになってしまいます。
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位牌の処分繰り出し位牌まで満杯!どうしたらいいか?
お仏壇の中や繰出し位牌の中の戒名がいっぱいになってしまったら、過去帳(かこちょう)という折り畳み式の帳面に 三十三回忌(五十回忌)の弔い上げが済んだ方から戒名を移し一冊にまとめましょう。
戒名の古い順に書き写す方法と、月命日毎(例:4月7日に亡くなった方は七日の欄へと日付毎に分ける)に移す方法がありますので詳しくはお寺様とご相談下さい。
書き写しは基本的にお寺様にお願いしますが、お寺様の許可が出れば仏壇店に依頼することもあります。
※位牌から過去帳への書き写しは結構大変なので意外と仏壇店に任せるお寺様は多いです
書き写しが完了したら、位牌の本体はお寺に引き取ってもらうか仏壇店に引き取ってもらいましょう。
位牌の処分事前に必要なお性根抜き
まずはお寺様に過去帳を作りたい旨を相談し、お位牌の戒名を移す前に閉眼供養(通称:性抜き、魂抜き)をお願いしましょう。浄土真宗以外の多くの宗派で必要です。
位牌の処分過去帳に書いてもらう際 お布施の金額は?
閉眼供養の法要に10,000円、位牌から過去帳への書き写しに1名あたり2,000円くらいでよろしいと思われます。
白無地の封筒に「御布施」と表書きしてお渡ししましょう。
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過去帳をお仏壇のどこに置いたらいいのか?
たくさんあった位牌を過去帳に移し終えました。さて新しくできた過去帳はどこにおけばいいのか?
過去帳台にのせて、お仏壇の正面を避けて右か左の端に配置しましょう。始終飾っておく必要はなく、お仏壇の引出しの中にしまっておいても構いませんが、詳しくはお寺様とご相談下さい。
性抜きが終わったお位牌はどうする?
過去帳が完成し閉眼供養がお勤めされたお位牌はお寺様に引き取って頂きお炊き上げしていただきましょう。
たいていの場合お寺様に引き取ってもらえますが、都市部のお寺で境内でお炊き上げが難しい場合は仏壇店に引き取ってもらうこともあります。
三十三回忌または地方によっては五十回忌の年忌法要をつとめ終わると弔い上げとなり、故人はご先祖様の仲間入りをします。過去帳は家系図のように大切に扱いましょう。参考になれば幸いです。