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戒名の値段相場について お布施の金額は?

戒名の値段(お布施の額)について

戒名の作りや値段相場を解説していきます。戒名の構成を見ていきますと実は色々な意味が組み合わされており、長い名前の中の二文字だけだということがわかります。

戒名の構成について

●● (院)
院号 昔は生前に一寺を建立すほど寺院につくしたり、社会的に高い貢献をした人につけられました。現在では仕事や性格を表す場合が多いです。

■■ 道号
戒名の上につけられる号とか字(あざな)にあたるもので、歌人、俳人が持っているのと同じようなものです。

▲▲ 戒名
一見長い名前でも戒名の部分はここだけで、どんなに身分の高い人でも基本二文字です。

居士(信士) 位号
ランク、性別や年齢によって変わってきます。

戒名の相場の目安(関東地方)


院殿大居士(清大姉) 300万円~ (めったにいない)
院居士(大姉) 100万円~
居士(大姉) 50万~70万円
信士(信女) 30万~50万円
浄土真宗の場合「釈●●」の合計3文字で5万円くらい
※浄土真宗の場合、生前に本山で1万円で受けられます。こちらはまた別の機会に。
浄土真宗の法名を生前に頂くための手順:浄土真宗の法名を生前に付けてもらうには




戒名にはランクがある?

戒名は作りによってランクがあり値段が違ってきます。

まった!

本来戒名(位号)は信仰心が篤くお寺への貢献した度合よって名前が違ってきます。決まった価格などなく、お気持ちをお布施としてお包みする以上、戒名料などという名称は相応しくありません!どんなに身分の高い人でも戒名は二文字で、仏さまの世界では平等であることが表現されているのです。ランクという概念もありません。(建て前)

ただし!

信仰心の篤さとかお寺への貢献度というのは計る物差しがありませんのでお寺への寄付金(お布施)が一つの基準になっているわけです。寺院の維持にはかなり費用がかかります。たくさん寄付をした人はそれだけ貢献したということで院号を授かるようになったようです。

院号のはじまり

もともとは天皇や武士が引退後の住まいとして建てた●●院というのが、死後の院号の始まりといわれています。


江戸時代くらいになるとお寺を建てるほどの貢献(お布施や寄付)をした一般人にも院号が送られるようになりました。また戒名のランクはその家の経済力を示しているものとされ、お墓に刻まれる戒名を良家同士の婚姻の前にしらべたともいいます。
※財産は一代で築けたとしても、先祖の戒名はそうはいかないため。

なぜ戒名は高いのか?

なぜこの不景気の世の中、戒名の相場は下がらないのか?そこには日本人特有の恥をかきたくないという心理があるように思われます。相場は?と調べるうちに各家庭がその平均よりも少しずつ金額を上積みしていったらどうなるでしょう?自然と平均値が上がってしまいます。

また戒名はお葬式の際、祭壇の真ん中の人の目にふれる位置に配置されてしまいがちです。若い人なら気にしないでしょうがお年を召した方や親戚の手前、見栄を張ってしまうこともあるようです。

これは余談ですが、遺族に戒名はいくらお包みしたらよろしいですか?と聞かれて葬儀屋から紹介された一見さんの遺族には高めにいう僧侶もいるそうです。檀家さんは正会員、一見さんはゲスト会員というような扱いでしょうか。ゲストの方がどうしてもお金がかかってしまいます。

戒名の相場は地方によってことなります。
参考になれば幸いです。

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