法事の際に用意する衣替え料(御更衣料)とは何?
法事をご縁に僧侶にお渡しする「衣替え」や「御更衣」は九州地方などを中心に西日本に多い習慣です。
お坊さんに「法事を機に新しい白衣(僧衣の下に着る着物用肌着的なもの)を着てください」という心遣いや、法事を機縁に故人にもあの世で新しい着物に着替えてくださいという目的で御供えをします。
以前は晒(さらし)などの布を御供えし、お坊さんに持ち帰ってもらっていたようですが、最近では衣替え料という名目で金銭をお包みすることも多いようです。
また地域によっては晒(さらし)ではなくお坊さん用の新しい足袋(たび)をお渡しすることもあるようです。(要サイズ確認)
浄土真宗の場合、お念仏の教えに生きた故人は浄土で不自由なく暮らしているわけですから、お坊さんへの心遣いの方がウェイトが高いと思われます。
衣替え料(御更衣)のお供え どのようにお渡しすればいいのか?
衣替えや御更衣のお坊さんへの渡し方について
衣替え料、御更衣料として金銭でお渡しする場合
金銭でお渡しする場合、法事のお布施と同じタイミングで渡すとよろしいと思われます。
お坊さんの法事の帰り際に渡す または あらかじめお寺へ持参する場合もあります。
法事を機に「新しい白衣(僧衣の下に着る着物用肌着的なもの)を着てください」という心遣いなら先に渡すべきではないのか?という意見を頂きました。
この渡すタイミングについてお坊さんに聞いたところ、「あらかじめ年忌法要のお布施と一緒にご持参される方もいらっしゃいますが、当日頂くことが多い」とのことでした。
厳格な決まりはないようです。
御更衣の品物でお渡しする場合
金銭ではなく布やさらしを御更衣、衣替えとしてお供えする場合
おうちでの法事の際はお仏壇の前、お寺で法事をする際は仏前にまず御供えします。
法事終了後、お坊さんにお渡しし お持ち帰り頂くという流れになります。
冒頭で紹介しました、故人への心遣いという点も考えると お仏壇の前やお寺のご本尊の前に一度お供えしてからお渡しした方がよいでしょう。
衣替え料の表書きはなんと書いたらいいのか?
表書きは無地の白い封筒に御更衣、または衣替えと書きましょう。(黄白でも問題ありませんが御布施でもなんでも白無地にした方が無難です)
〇〇料と表書きすると定価のあるもののような雰囲気になってしまうので個人的には「御更衣」とした方がいいのでは?と考えます。
お布施や御法礼と同様に あくまで定価のないお気持ちですからね。
衣替え料(御更衣)の相場は?
御更衣料はいくらお包みしたらよろしいですか?と質問してもお布施と同じで「お気持ちでけっこうです」と言われてしまいます。
衣替え料(御更衣)も年忌法要のお布施と同様に金額に決まりはありません。
決まりはないとはいうものの、金銭をお包みするなら3,000円~5,000円くらいが相場でしょうか。
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正直言うと晒(さらし)を送った方が こちらはコスト的には助かる…かも(笑)
衣替え料御更衣料について最後に
御布施はお寺の御本尊 阿弥陀様への御供えに 衣替え料はお坊さんへの心遣いといった性質の衣替え料。衣替え料とは何なのかについては、某別院にお勤めの九州出身のお坊さんにお聞きしました。
参考になれば幸いです。