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阿弥陀様とお釈迦様の違いについて 仏像の見分け方と人物像

公開日: : 最終更新日:2021/08/22 その他宗派, 雑学 , ,

阿弥陀様とお釈迦様の違い

阿弥陀如来像、釈迦如来像どちらも仏像としてメジャーですが並べてみると意外と違いがわからないのではないでしょうか?もしかして同一人物?仏像の一般的な見分け方やそれぞれ異なる人物であることの紹介です。

阿弥陀様の人物像

昔々、ある国の王が世自在王仏という仏様と出会い、自分もすべての人を救うような仏となりたいという心を起こしました。王は王位を捨てて出家し「法蔵菩薩」と名乗られました。

法蔵菩薩はとても五劫というとても長い間考え抜かれてついに人々を救う方法を四十八の願いとしてあらわされました。
※天女が降りてきた際に衣で岩を擦り、岩が擦りへってなくなるまでの時間が一劫=40億年と言われ とても長いという意味合い

その十八番目の願で「必ず救うぞという私の誓いを信じて私の名前を呼ぶもの(南無阿弥陀仏と念仏するもの)は、一人残らず私の悟りの国である浄土に生まれさせるぞ」と誓われています。

法蔵菩薩はこの願いを実現するため長い時間をかけて修行をし、ついに仏となり阿弥陀如来となりました。
浄土阿弥陀様
阿弥陀如来は十万億の世界を越えたところにある浄土におられ、今もすべての人を救おうと尽力されているのです。
(大無量寿経要約)
もちろん架空の人物です^^;

本来色も形もない必ず救うぞという”おはたらき”が形をとったものです。私達にわかるように表現されたお姿を阿弥陀様と呼ぶようになりました。



お釈迦様の人物像

お釈迦様は実在した人物で父は釈迦族の王、浄飯王(じょうぼんのう)母は摩耶夫人(まやぶにん)です。ルンビニーの園で生まれるとすぐに歩き出し7歩歩いて「天上天下唯我独尊」と宣言したと言われます。

王族として何不自由のない生活を送ってきたお釈迦様ですが、どんな人間も老、病、死からは逃れられない運命だと知り苦悩します。そして29歳の時に出家する為に城を抜け出し、装飾品などは全て捨て最下層のみすぼらしい衣服を身にまとい修行の道に入ります。

断食や自分の体を痛めつける苦行を6年行いますが、それでも悟りを開くことは叶わず、苦行は無益だということに気付いただけでした。

苦行をあきらめたお釈迦さまでしたが、スジャータ(善生)という村娘に乳粥を布施され苦行で弱った体を回復すると菩提樹の木の下で座禅を組み始めます。
お釈迦様の修行時代
座禅を組み始めて8日目悟りを開き仏陀(如来)となります。35歳のことでした。

最初頑なに自分の気付いた真理を人々に説くことを躊躇ったお釈迦さまでしたが、梵天の一切衆生の救済のためにという懇願に折れ説法をして歩くことを決意します。そして45年もの間説法の旅を続け80歳の時に旅先で体調を崩し沙羅双樹の木の下で入滅します。

お釈迦様と阿弥陀様仏像における共通点

お釈迦さまと阿弥陀様を並べてみるとなんだかそっくりです。
阿弥陀釈迦並べて比較
それもそのはず釈迦如来像も阿弥陀如来像もお釈迦様(実在した本人の方ややこしい^^;)をモデルにしているからです。

一般的にお顔の表情で見分けるのは難しいです。仏像を彫った人や工房のセンスによってキリっとしたものや穏やかなものなど千差万別です。

まずは共通点から
お釈迦阿弥陀様の共通点
肉髻(にっけい)
頭頂部が盛り上がっている。肉が盛り上がっているように見えますが元々は髷のようなものだったそうです。
※冠をかぶっている大日如来を除く如来に共通する特徴

肉髻珠(にっけいじゅ)
肉髻の中に埋め込まれている珠。智慧の光明を現わす

螺髪(らほつ)
パーマのように巻かれた髪型。法螺貝のような形に巻きついており伸ばすと一本の毛になる

白毫(びゃくごう)
眉間にある謎の点。実は巻いた毛

三道(さんどう)
首にある3本の皺。ふくよかさと円満な性格を表現したのもの
阿弥陀如来、釈迦如来違い
衲衣(のうえ)
質素な服装。昔の修行僧が身にまとっていた質素な布を縫い合わせたもの

蓮華座
座像でも立像でも蓮華座の上にのっている

日本ではお釈迦様は座像が一般的ですが他にも誕生像・苦行像・説法像・涅槃像など色々なシチュエーションの仏像があります。阿弥陀如来は浄土系宗派(浄土宗、浄土真宗、時宗など)では立ち弥陀が一般的です。



阿弥陀様とお釈迦様仏像の見分け方

では阿弥陀様とお釈迦様どこで見分けたらいいか?
一般的な座像の場合、手の組み方(印の結び方)です。阿弥陀様とお釈迦様ともに座禅の時のポーズをとっていますが、よく見ると手の組み方が異なります。
阿弥陀釈迦見分け方
お釈迦様…禅定印(ぜんじょういん)手を重ねて上を向けて組むポーズ。悟りを現わしています。他にも種類がありますが一般的な座像はこの印が多いです。

阿弥陀様…来迎印(らいごういん)臨終した人を迎えに来る時のポーズ。両手ともオッケーのような形にして組んでいます。
※立っていても指のどれかを曲げています。

いきなりですが上記を踏まえて

鎌倉の大仏はお釈迦様?阿弥陀様?
鎌倉の大仏は阿弥陀様

手の組み方に注目して頂くと来迎印を組んで座ってみえますので鎌倉の大仏は阿弥陀様です。

ちなみに浄土真宗ではお釈迦様は教えを説かれる方という意味で「教主」また私達を救って下さることを誓っておられる阿弥陀様は「救主」という位置づけで、このことを「二尊の教え」といいます。

細かいことを言うと他にも共通点や異なる点がありますが、一般的な見分け方を紹介しました。参考になれば幸いです。

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