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浄土真宗の巡礼 札所巡りについての知識 四国遍路に行ってもいいの?

浄土真宗の巡礼について 札所巡りはある?

巡礼や札所巡りと言えば四国八十八ヶ所のお遍路が思い浮かびますが、浄土真宗にも巡礼の札所があると御存じですか?

四国のお遍路のように霊場とは言いませんが、浄土真宗にも親鸞聖人二十四輩巡り親鸞聖人御旧跡巡りというお寺を巡る巡礼があります。

浄土真宗の巡礼親鸞聖人二十四輩巡りとは?

親鸞聖人には教えを正しく受け継いだ高弟が24人おり、関東地方を中心に弟子達が活動した拠点があります。その弟子たちの拠点となった二十四箇所の寺院を巡るものです。

親鸞聖人二十四輩巡り

こちらも巡礼ということで、お参りしたお寺の署名と印がいただけます。

浄土真宗の巡礼親鸞聖人越後七不思議とは?

越後(新潟県)は親鸞聖人が流罪になった際、7年間滞在した地で、そこで起きた少し不思議な出来事を7つ集めたもの(奇跡!とか霊能力が!という考え方は浄土真宗にはありませんが)

親鸞聖人越後七不思議

見真大師というのは親鸞聖人の諡号です。

「大師」は弘法大師だけの専売特許ではありません(笑)

親鸞聖人越後七不思議の掛け軸

偉いお坊さんというのは伝説がつきものですね。

浄土真宗の巡礼親鸞聖人御旧跡巡りとは?

京都や関東東北を中心に親鸞聖人ゆかりの寺院や場所を巡るもの。越後流罪から関東地方へ布教拠点を移した際に訪れたご縁のある寺院や 京都の日野誕生院や得度を受けた青蓮院なども含まれます。数は関東だけで70以上あり、まわりきるのは四国八十八カ所よりも大変です^^;
(google mapより)
親鸞聖人御旧跡巡り

ちなみに3つとも修行とか御利益があるという言う意味合いはなく、あくまで親鸞聖人のゆかりの地を訪ね、ご縁と歴史にふれるというものです。

以上は浄土真宗の巡礼地ですが、とくに〇番札所などと番号はついていないようですし、ご朱印もごく一部を除いてありませんので、順番などは気にせずに訪れることができます。四国遍路に比べると少しマイナーなのが残念なところです^^;

巡礼について一つの疑問

浄土真宗お遍路行っていい?
日本で巡礼と言えばまず、四国遍路が思い浮かびます。弘法大師(空海)ゆかりの地ということで、真言宗のイメージが強いですが、浄土真宗の門徒がお遍路に行ってもいいんでしょうか?

お遍路について考えて行きます。
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四国遍路について基礎知識

遍路とは弘法大師(空海)にゆかりのある霊場を巡礼すること。また、それをなす人のことをいいます。毎年20万人とも言われる人々が大願成就や自分自身を見つめ直すために四国を訪れます。
お遍路の道
遍路道は全長1400kmとも言われ、昔ながらの白装束に金剛杖のスタイルで踏破しようと思うと50日程かかります。

今ではバスや自家用車で霊場をまわったり、区切り打ちといって何回かに分けてまわることも一般的です。お遍路タクシーというものも登場しています。

四国八十八箇所が確立したのは江戸時代といわれていますが、平安末期に成立したという今昔物語にも「今は昔、仏の道を行ひける僧三人伴ひて、四国の辺地と云うは伊予、讃岐、阿波、土佐の海辺の廻りなり」という記述があることから、800年程前にはすでに四国を巡礼する修行僧がいたと推測されます。
お遍路さん
そして僧侶たちが歩いた道は遍路道として整備され江戸時代中ごろに四国八十八カ所として確立したと思われます。

江戸時代の書物「四国遍路道指南」に霊山寺を一番札所、大窪寺を八十八番札所とする記述がありますが「遍路所八十八ヶ所とさだめぬる事、いづれの時、たれの人という事さだかならず」と「四国遍禮霊場記」にもありはっきりしたことは不明です。

お遍路の道中はたとえ一人で歩くとしても、常に弘法大師と一緒に歩いているものと考えて道中は誰に見られても恥ずかしくない行動を心がけるのが習わしです。手に持つ金剛杖は弘法大師の分身と考えます。

弘法大師ゆかりの地ということは真言宗の檀家じゃないといけないか?

お遍路真言宗
大半のお寺が真言宗系(高野山真言宗、智山派、善通寺派他)で、さすがに浄土真宗のお寺はありませんが真言宗以外の宗派のお寺も存在します。

11番 藤井寺 臨済宗妙心寺派
15番 國分寺 曹洞宗
33番 雪蹊寺 臨済宗妙心寺派
43番 明石寺 天台寺門宗
76番 金倉寺 天台寺門宗
78番 郷照寺 時宗
82番 根香寺 天台宗
87番 長尾寺 天台宗

また阿弥陀様が御本尊のお寺も存在します。

阿弥陀如来が御本尊の札所

2番 極楽寺
7番 十楽寺
30番 善楽寺
47番 八坂寺
53番 円明寺
57番 栄福寺
64番 前神寺
68番 神恵院
78番 郷照寺

仏教徒どころか外国の方も近年は多いそうです。ご自分の宗派にこだわらず札所を巡りましょう。

白装束で巡礼しないといけないか?

昔、遍路道は今のように舗装されておらず難行でした。途中で行き倒れる人も多く白装束は覚悟の現われであったといいます。現在では略式の人も多く服装は自由となっていますにで、お遍路の雰囲気を出したいなら購入するのもありだと思います(笑)

他の宗派のお寺に参って仏様から罰があたるか?

仏罰はあるか
浄土真宗の門徒が礼拝する阿弥陀様から裏切り行為として仏罰があるか?あるわけがありません。阿弥陀様は善行をなすことが出来ず、悩み苦しむすべての人々を救うという誓いを立てられています。

阿弥陀様に限らず仏様(如来)は罰を与えるのではなく、人々を救う側です。お遍路に行ったからといって罰を当てるわけがありません。他の宗派のお寺に行けないのなら、初詣に神社にも行けませんよね?

巡礼についてまとめ

他の宗派のお寺を巡ることは浄土真宗以外の宗派のことを知る機会となります。そこで浄土真宗との考え方の違いやお互いのよいところを知る機会ともなります。
観光、人とのふれあい、体力づくりや健康維持のためでもいいでしょう。是非機会があれば訪れてみてください。

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