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お坊さんって大変じゃないの?年収は?

お坊さんって大変じゃないの?

坊主丸儲け!お坊さんって税金も払ってないし裕福に暮らしてるんでしょ?
ライトなものから深刻なものまでお坊さんの立場に立って考えてみました。

お坊さんが大変な事坊主頭は夏は暑くて冬寒い

最近では短く切ってはいますがツルツルに剃っているお坊さんは少なくなりました。輝きを保つためには三日に一回くらい剃らなくてはいけないそうです。

髪の毛が少ないので日差しや寒さに対する防御力が普通の人より低いでしょう。スーツを着るとその筋の人と間違われることもあるとか…床屋代、育毛剤代等髪の毛にかけるお金が少なくて済むのはうらやましい話ですが。

「お坊さんって髪の毛がないから髪のお手入れが楽そうだな~私もしてみよっかな~」とよく言われるそうですが、実際にした人は見たことがないそうです(笑)

お坊さんが大変な事24時間体制でお寺には誰かいないといけない

昼間は檀家さんへの対応、夜もいつ訃報→枕経が入るかわからないため、誰かがいる必要があり長期旅行もままなりません。ちなみにお寺の庫裏(生活スペース)は宗教法人の物であり、正確に言うと住職本人のものではありません。

24時間管理することを担保に住まわせてもらっているという考え方です。もちろん家賃は発生しませんが宿直員が宿直室に泊まって宿泊料を請求されないのと同じ理屈です。

お坊さんが大変な事寺院内の維持管理が大変

お寺の敷地内は入れ替わりでお墓参りや参拝客が訪れるので敷地内は綺麗にしておかなければなりません。草ボーボーのお墓はイメージが悪い事この上ないです。

本堂も広いので掃除は大変ですし、仏具も手入れしなくてはいけません。さらにお寺の本堂は木造で特殊な構造の為、火災保険料がとんでもなく高いそうです。

お坊さんが大変な事税金払ってないじゃんといわれる


お寺という宗教法人はお布施、お賽銭、墓地の永代使用料、所有している土地に対して税金を免除されています。お布施がお寺(宗教法人)の金庫に入る際には無税です。

ただしお寺(宗教法人)からお坊さんに給料が支払われる際、そこから健康保険や年金、所得税も引かれています。

決して税金を払っていないわけではないわけですね。その給料も会社の取締役会に相当する檀家総代の会議により承認を受けた額が支給されます。

また国宝や重要文化財のあるお寺では観光客から拝観料を徴収していますが、それも非課税です。

ただし国はお寺所有の文化財に対して何か補助金をくれるわけでありませんので、その維持、管理、警備に回すとすればまあまあ納得がいく話かもしれません。

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お坊さんが大変な事お金の使い道を色々いわれる

お坊さんの財布のお金はもともとは檀家さんのお布施だっただけに下手なことには使えません。

お坊さんだって聖人君子ではないのでお酒も飲みますしたまには贅沢だってしたいでしょう。お寺の境内に外国産高級車など止めておいたら生臭坊主のそしりを受けること間違いなしです…

お金の使い道を色々言われるということは、それだけ法要等の際にお渡しする御布施には檀家さんの心が入っているということでもありそうです。

お坊さんが大変な事結構経費がかかってる

上記の火災保険料が高いのはもちろん、お坊さんが着ている袈裟だけでも百万単位でお金がかかってますし、お寺にある特大サイズの仏具は鏧子(けいす)※特大おりんだけでも直径30cmくらいのものでも十万円は超えます。

末寺は毎年本山へ檀家数におうじて上納金を納めなければなりません。まるでフランチャイズのようです。

お坊さんの袈裟の値段(800万税別!)

お坊さんの袈裟の値段(夏用!)

お坊さんが大変な事葬式の時しか出てこないといわれる

お寺側だけの問題ではなく、お寺との付き合いが希薄になっている都市部ではこの傾向が顕著に現われているように思います。お墓が田舎の方にあると近所のお寺なんて行く機会もなくますます拍車をかけてしまします。

季節ごとのお参りや年忌法要が少なくなった現在、葬式の時の妙に高いお布施(戒名料、その他勤行)がお寺を支えているといっても過言ではありません。

お坊さんが大変な事幽霊見たことある?と聞かれる

お寺にはお墓があるのでとくに子供のころは聞かれたそうです。知り合いの御坊さんは幽霊というものはこの世に恨みがあって成仏できずに人の前に姿を現すものだとすると、うちのお寺は一度もしくじったことはないと答えているそうです。

多分お坊さんが最も大変な事後継者不足

檀家が少ないお寺は零細企業と同様に余裕がありません。苦労する親の姿を見て若い人は僧侶にならずに一般企業に就職することも多いとか。住職不在のお寺も増えているそうです。

お坊さんが大変な事親の葬式が大変

お坊さんの親もお坊さんの可能性が非常に高いです。親のお葬式の喪主どころか導師までつとめなければなりません。導師の脇でおつとめして頂くお坊さんも一人や二人では足りませんので、その仕切りまで必要です。

お坊さんのお葬式には同じ宗派のゆかりのあるお坊さんが大勢弔問に来ます。その対応にも追われとても悲しんでいるヒマはないでしょう。

お坊さんが大変な事副業しないと生活が成り立たない

高級車を乗り回す住職もいれば、お坊さん一本では生活できないため副業をしている人もかなりいるといいます。
※約40%の僧侶が年収300万円以下というデータもあります。鵜飼秀徳氏の著書『寺院消滅』(日経BP社)

公務員は僧侶との兼業は法律で認められているためお坊さんにとってはメジャーな副業です。ただし突然お葬式が入った際、仕事に穴を開けてしまうため周りの目が厳しそうです。仕事置いて他の仕事に行くわけですから…

一人歩きすることわざ坊主丸儲け


坊主丸儲けという言葉がありますが、実はあるワードからつながっています。「花八層倍,薬九層倍,お寺の坊主は丸儲け」(はなはっそうばい、くすりくそうばい、おてらのぼうずはまるもうけ)
※意味:花は仕入れの8倍儲かる、薬は仕入れの9倍儲かる、坊主は仕入れがないから丸儲けだ!

確かに身体一つで稼ぐ?職業ですので仕入れはないのは確かです。しかし昨今のお寺離れもあり、大きな観光寺院を除く一般寺院のお坊さんは一見楽に暮らしているように見えて一部を除いて質素な暮らしをしているのではないでしょうか?

ぶっちゃけ寺などのバラエティーに出ているような人たちを見ていると余裕があるように見えてしまうのも原因でしょうか。若い曹洞宗のお坊さんのお寺の車庫に高級車が止まっていたのは衝撃でした!
古い話ですが織田無道なんてカウンタックに乗ってましたしね。

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